血管外科について
「血管外科」では、下肢静脈瘤、陰部静脈瘤や骨盤内うっ血症候群などの血管疾患に対する診断・治療を専門的に行います。
当院では、下肢静脈瘤の日帰り手術やカテーテル治療、痛みの原因部位にできる異常な新生血管に対する動注治療、CVポートの埋め込みなどにも対応しております。
当院の血管外科の特徴
「下肢静脈瘤の日帰り手術」に対応
下肢の静脈がボコボコと浮き出たり、透けて見えたりする「下肢静脈瘤」は、放置して自然に治るということはありません。命を脅かすような病気ではありませんが、徐々に症状が増悪したり、こむら返りや足のむくみなど美容のみならず、生活の質が脅かされます。
また早期に治療を受けると、回復にもお時間がかからないので、はやめにご相談頂ければと思います。
もちろん潰瘍などの重傷病変にも対応していますので、お気軽にお越しください。
当院では、高周波カテーテル治療、グルー治療、ストリッピング手術、高位結紮術、瘤切除術(stab avulsion)など、下肢静脈瘤の日帰り手術に対応しています。
「日帰りカテーテル治療」が可能
下肢静脈瘤に対するレーザーカテーテル治療や高周波カテーテル治療、痛みの原因部位にできる異常な新生血管に対するカテーテル治療(慢性前立腺炎)やどこにいっても原因のわからない慢性骨盤痛(骨盤内うっ血症候群)に対するカテーテル検査・治療などを日帰りで受けていただけます。
痛みの原因部位にできる異常な新生血管に対する「動注治療」に対応
痛みの原因部位にできる異常な新生血管は、テニス肘、ゴルフ肘、ヘバーデン結節など炎症を伴うさまざま疾患によってできる異常な血管であり、これを動注治療によって塞栓することで、炎症および痛みの緩和が期待できます。
動脈から薬液を注入することで、痛みの原因部位にできる異常な新生血管を塞栓させます。
血管への負担を軽減「CVポートの埋め込み」に対応
CVポートとは、中心静脈カテーテルのうちの1つです。皮膚下に埋め込むことで、必要時に体外から接続し、薬剤の点滴投与、採血、また場合によっては輸血にも対応できる医療器具です。
食事の経口摂取が難しいが胃ろうには抵抗がある方、高カロリー輸液や抗がん剤治療、長期にわたる点滴治療を必要としている方などに適しています。
治療が困難な下肢静脈瘤や陰部静脈瘤、骨盤内うっ血症候群の治療が可能
当院では最新の血管造影装置を導入しており、従来の方法では困難な下肢静脈瘤や陰部静脈瘤、骨盤内うっ血症候群の治療などが可能です。
こんな症状はありませんか?
- 下肢の痛み、しびれ、冷感
- 下肢の重い感じ、怠い、むくみ
- 下肢のかゆみ、色素沈着、潰瘍
- 運動をした後のお尻、太腿、ふくらはぎ、足の痛み
- 歩くと足が怠くなるが休むと改善する(間欠跛行)
- こむら返り
治療の対象となる病気
下肢静脈瘤
下肢の静脈にある逆流防止弁が障害されることで、血液が下肢に溜まり、静脈がボコボコと盛り上がったり、透けて見えたりする疾患です。女性に好発し、特に妊娠時に発症するケースが目立ちます。
脚のだるさ、むくみ、色素沈着、潰瘍などの症状を伴います。
陰部静脈瘤
陰部静脈瘤は、陰部や骨盤周辺にある静脈が異常に拡張してしまう疾患です。主に妊娠や長時間の立ち仕事、遺伝的要因などが原因とされます。
症状としては、陰部や腰周辺の痛みや圧迫感、腫れやしこりが現れることがあります。また、性行為時の痛みや出血も起こることがあります。
骨盤内うっ血症候群
慢性骨盤痛は6ヶ月以上続く、骨盤痛と定義されています。慢性骨盤痛の主な原因は子宮内膜症や子宮腺筋症、間質性膀胱炎、痔などが挙げられますが、骨盤内うっ血症候群も原因の一つとされています。
骨盤内うっ血症候群はホルモン異常、加齢、妊娠などにより卵巣静脈の弁不全が生じて、骨盤内に血液が停滞し、頑固な骨盤痛を呈します。
欧米ではこの疾患・治療方法は広く認知されていますが、本邦ではあまり認知されていないのが現状です。
症状としては立位、夕刻に増悪する骨盤痛、性交時痛などが挙げられます。
検査にはCT、MRIなどが参考になりますが、確定診断・治療には血管造影が必要になります。
血管外科で行う検査
超音波エコー検査
人にはきこえない高い周波数の「超音波」を当てることで、身体の内側の器官をモニター上に映し出す検査です。放射線被ばく、痛みがまったくない、安全で低侵襲な検査です。
下肢動静脈エコー
下肢動脈については、血管壁の状態、血流などを観察したり、血管内治療の評価をしたりします。
下肢静脈については、血栓の有無や逆流の有無、静脈瘤、深部静脈血栓症(エコノミークラス症候群)の診断などを行います。
所要時間は、約15分です。
・レントゲン検査
・血液検査 など